2012年6月12日火曜日

2012年、5年目の挑戦

2012度の活動がスタートしました。5月の「こどもの日レクチャー」のイベントではリアルサイエンスの理事である滝川洋二東海大学教育開発研究所所長と増田俊彦理事に、空気の不思議を体験してもらう大科学実験をオリンピックセンターで開催しました。秋山理事長はじめ、滝川理事、増田理事、品川理事はじめ理事がほんとに元気でよく働くリアルサイエンスです。40、50はまだ駆け出しという芸の世界と同じです。

 昨年度はリアルサイエンスは年間なんと242日稼動しました。移動日を除いて研修や子どもの体験などの実稼動日だけで242日です。参加者は6万2000人を越えました。
驚くやら、恐ろしいやら、周囲の皆様のご協力でなんとかやってこれましたこと、皆様に心より厚く御礼申し上げます。元より反省すべき点は多々数々あり、それらを少しでも改善しながら前進してまいる所存です。

 リアルサイエンスの重要なミッションは教員の方々への研修事業で、体験型理数教育の指導力の向上を目指すことです。マイスター養成講座Ⅰ、Ⅱを年に数回開催し、それを通して先生方への体験型授業の授業案作成のお手伝いとそのフォローアップ、授業で使えるオリジナル教材作りに取り組んでいます。
 マイスターを取った先生方にはその教材や授業によって公の賞をおとりになった方や、新聞で大きく取り上げられた先生方もおられます。ホームページ上でもどんどんその授業の指導案など会員対象に公開してまいりますので、是非、会員になってください!
 また、マイスターの先生方が活躍できる場として、今年も8月2日、3日は「リアルサイエンスサマースクール」を朝日小学生新聞と学習院女子大学との共催で開催いたします。
同時に、4月に秋山仁理事長が着任された東京理科大学でも夏休みには、「おもしろ数学ランド」が開催され、リアルサイエンスもそちらのお手伝いをさせて頂き、ワークショップを開催いたします。遊びにお越し下さい。

 5年目のチャレンジはこの日数を越えることより、益々の研修の充実や教材の開発に取り組み、全国にこの活動を知らしめ、新たな山を次期の5年で登る準備としたいと考えています。アメリカのUCバークレーにあるローレンスホール科学教育研究所は大学のバックボーンを活かした研究と人材、その先見性と地道な努力により、カリフォルニア州をはじめとして全米の学校教育にも貢献してきました。我々の指針となる活動です。次期5ヶ年で全国に普及していけるよう、頑張ってまいります。

 また、被災地支援、先生元気プロジェクトが2年目です。この夏は福島県いわき市で、いわき市教育委員会との共催で8月18,19日に開催いたします。
こちらも宮城県との連携も続けながら東北のみなさんとの出会いを大切にしてまいります。今後とも宜しくご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。
6月11日   古川 和

2012年2月10日金曜日

NHKの早川解説主幹はいつも科学教育フォーラムに関わっていただいている教育が主担当の
委員でいらっしゃいます。
13日から17日、被災関連のラジオ番組の放送があります。
パソコンからも簡単に聴くことができますので、ぜひ、お聞きください。
詳細は以下の通りです。

ラジオ第一放送
「私も一言!夕方ニュース」の「早川解説委員の“ここに注目!」コーナー
テーマ「震災から1年を前に」
午後6時半ごろから15分ほど

13日(月)
「健康な生活を取り戻すために」
東京農業大学名誉教授 小泉 武夫(こいずみ・たけお)さん

14日(火)
「原発事故からの避難者に思いを寄せて」
ノンフィクション作家 澤地 久枝(さわち・ひさえ)さん

15日(水)
「朗読で被災者を励ましたい」
俳優 紺野 美沙子(こんの・みさこ)さん

16日(木)
「被災地のこどもたちの心と向き合って」
東日本大震災心理支援センター 被災地担当スーパーバイザー
高橋 哲(たかはし・さとし)さん

17日(金)
「原発からの避難者受け入れ、そして“水と土の芸術祭”へ」
新潟市長 篠田 昭(しのだ・あきら)さん

2012年1月23日月曜日

現地の人々との交流あってこその先生元気プロジェクト ~開催準備のレポートから~

先月に引き続き、今月も先生元気プロジェクト準備のため、気仙沼市を再び訪ねました。
現地の佐藤由美子さん(社会福祉法人キングス・ガーデン宮城事務局長・気仙沼ユネスコ協会)に案内していただき、被災した商港に足を踏み入れました。復旧もまだまだ、いわんや復興計画も地盤沈下の影響もあって進まない現状を目の当たりにしました。悲痛な思いでした。今回の我々のプロジェクトをお話したら、「基幹産業の復興はもとより、このような時だからこそ教育に力を入れることが大事だ、はっとした。」と震災前はユネスコ活動や食育に熱心に取り組んでおられた菅原昭彦さん(男山本店酒造会社社長、気仙沼商工会議所副会頭)がおっしゃって下さいました。
佐藤由美子さんや菅原昭彦さんや共通の知人が多いことがわかった教育委員会の及川幸彦指導主事・・私たちの今回の活動は現地の皆さまの深いつながりに支えられています。気仙沼では「よしわかった」となると、あっという間に話が共有されていく、行政と民間の方々の距離が近いということに実に驚きました。お互いが協力しあう土台、信頼関係ができているのです。今回の被災でますますその絆は深くなり、「子どもから大人まで町のすべての人の器が大きくなった」と佐藤さん。

現在、リアルサイエンス主催の東京から被災地に向かうバスツアーには、プロのバイオリニスト、ギタリスト、ワークショップのお手伝いをしたいという方々、高校生、宮城で実家が被災した方などなど続々と集まっています。現地でこの新しい仲間で、何かがはじまりそうです。新たなネットワークに期待しています。
3月25日の会場の条南中学校には、先生方に加え、一般の方や校庭の仮設住宅に住まう方々にも集まっていただき、バスツアーの皆さんのご協力を仰ぎ、楽しい時間にしたいと思っていますので宜しくお願いいたします。食品会社や家庭用品の会社からもご支援をいただくことになっていますので配ったりのお手伝いもよろしく!

教育難民という言葉は開発途上国でのことかと思っていましたが、被災した沿岸地域の基幹産業が復興しなくては、被災地の子どもたちの教育にも陰を落とすことになります。気仙沼でも仕事を失ったご家庭が相当数(地域によっては8割以上という数字も耳にしました)に登ります。教育支援には産業復興が欠かせません。多くの方が現場に関心を持ち続け、様々な発想、提案、協業が実現するように微力ながらお手伝いしていく所存です。
そして今後も私たちの活動が今回のプロジェクトをきっかけに継続的な活動になりそうです。関係者の皆さまに心より感謝しております。
それにしても産学が連携しての宮城大学が行なう復興支援は、宮城大学の西垣学長と井上副学長のコンビで恐るべし実行力とパワーを発揮しておられます。当日はプレ講演で、井上正康副学長の長寿にまつわるお話、血管を鍛えて健康維持する方法なども聞かせていただけると思います。乞うご期待です!
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まだまだ復興できない商港